第44回 「静よさらば」
ファンタジーな展開を見て、「最終回は大陸に渡るな」と思った回。青色発光した亡霊やムササビ連れた陰陽師だけでなく、他にもツッコミどころ満載。
船弁慶
平知盛(亡霊)(阿部寛)が登場。「波の底に引きずり込んでやる〜!」って、キャラに似合わないことを。ここで最近賢い武蔵坊弁慶(松平健)が読経をして、おお、さすがは僧だー、と思ったら船が転覆。もしかして違う経文読んだんじゃ…。弁慶の役立たず。
鬼一法眼再登場
鬼一法眼(美輪明宏)のマイペースぶりが面白い。「数日前」、西の方角に知盛の亡霊が出て胸騒ぎを覚えたのに、源義経(滝沢秀明)を助けたのがその数日後。って、もっと早く助けようよ。鬼一法眼は都を離れたところを動き回るのが面倒だったんだろうか。最終回は衣川まで来なさそうだ。
鬼一法眼の助言もすばらしい。「義経殿は人を引きつける力があるから、郎党は自然に集う」って、義経は磁石かよ。
暴れ者
鬼一法眼が「都に近づくな」と言ったのに、「ここはやはり都へ」とのたまう義経。早速師匠の言いつけを無視するんかい。
金峯山寺へ向かう途中、ここでも襲撃に合う義経ご一行。静(石原さとみ)は暴れ者(林邦史朗)*1の虜にされ、暴れ者は義経に「おとなしく首に縄を掛けろ」と命令。普通に考えたら首を絞められることなんて分かりそうなのに、なんで義経は首に縄をかけたんだろう。これも純粋設定というやつかなあ。
で、タイミングを計ったかのように、伊勢三郎(南原清隆)・駿河次郎(うじきつよし)・佐藤忠信(海東健)が駆けつける。やっぱり義経は磁石だったのか……。
吉野山
義経と静の別れはがあっけなくて「あれ?」って思ったけど、これって萌(尾野真千子)との対比なのかな。萌の場合、二度と会えないことは分かっているから悲しい演出だったけど、静の場合は、「また会える」という希望のある別れだから、こんなもんかなーと思ってしまった。過去の映像作品だと、吉野山はどんな感じなのだろう。
しかし弁慶は面白いなあ。身を引こうとする静を見て、「分別をわきまえてようございます」と言ってた時の嬉しそうな表情が忘れられないよ。さっき鬼一法眼から「この二人のことをよろしく頼む」って言われたくせに! 最後まで静のことは認めなかったのかな。まあ、弁慶としては「身を引く→やっぱり離れない」を繰り返す静にうんざりしてたから、やっと別れられてせいせいしたってところなのかな。