『太平記』 第2部 「倒幕」

何だかこれも長くなりそうな気がするので、「続きを読む」記法を使います。




総集編

第2部は第6〜22話の内容をまとめている。第1部に比べて収録話数が多くなった上に、収録時間数が第1部とそんなに変わっていないから、話の内容についていくのに必死でした。日野俊基榎木孝明)処刑辺りまではなんとかついてこれたけど、久子(藤真利子)が楠木正成武田鉄矢)の前でいきなり木を切るそぶりを見せるとか、北条高時片岡鶴太郎)と顕子(小田茜)が朱色の筆を持ちながらいちゃついていたりとか、後醍醐天皇片岡孝夫)が隠岐に流されたと思ったらもう戻ってきたりと、テンポが速すぎてついていけーん! というわけで、第2部は話の流れよりもインパクトの強い場面を切り取ってきたという印象が強かったです。
それでも、鎌倉幕府滅亡のところは胸が震えました。絵図面が風にあおられるシーンや、出陣をこいねがう赤橋守時勝野洋)と高時とのやりとりは総集編にも収録されていて、末期状態の幕府に心が染み入りました。そして、東勝寺で北条一門が自害するシーン。夜中に見て感傷的だったせいか、涙が出てしまいました。第1部の時点で人物描写がしっかりしていたからこそ、こんなに感動したのかもしれない。

第2部総集編を見て、「幕府滅亡回付近でカットされているシーンはほとんどないのでは?」と思ったのですが…甘かった。。。



本編

正直言って、10の位が1の回は「早く話進めー! とっとと幕府滅んじゃえー!」と思ってました。これらの回でやってたことって、高氏が鎌倉幕府を裏切る理由付けとか、高氏と正成の縁とか、藤夜叉(宮沢りえ)関係のこと等、地味だけどちゃんと力を入れて描かないといけないことは分かってはいるんだけどね。とはいえ、高氏と家族の別れの話でまるまる1話を費やすのはさすがにびっくりした。

でも、第20回以降、それまで散りばめられていたエピソードが見事に収斂されていて、なんだかこの流れがものすごく大河ドラマっぽい! と思いました。リアルタイムで見た時は北条高時って変な人だなあ、としか思ってなかったけど、改めてみてみると、得宗家に生まれたことに対する苦悩がちょくちょく描かれていたのにとても好感を持てました。第22回の主役なんて高時と長崎円喜じゃないかって思ってしまったよ。あと、総集編では見れなかった、赤橋守時勝野洋)の最期や鎌倉を脱出するしないの話も見ごたえがあった。第22回が見終わったあと、力が抜けてしまいました。

本編を見て「古典『太平記』欲しい!」って思ったんだけど、結構値がはるんだね…。う〜ん。。。