『太平記』 第1部 「青春」

ファミリー劇場で再放送されている大河ドラマ太平記』、実は毎回ちゃんと見ているのですが、『義経』で手一杯な上に、このドラマには思い入れがありすぎて感想を書くのにものすごく時間がかかりそうなので、今まで書くのを避けてました。でも、今週でちょうど鎌倉が炎上したこともあり、区切りもいいのでここら辺でいったんまとまった感想を書こうかと思います。以前総集編は見ているので、この『太平記』に関しては総集編と本編を比べながら書こうかな。

前置きが長くなっちゃった…。以下に書く文も長くなりそうなので、「続きを読む」記法を使います。




総集編

第1部は第1〜5話の内容をまとめている。『太平記』は全49話もあるのに、第1部にはその中のたった5話しか入れないなんて、いくらなんでも暴挙だよ(笑)。
その代わり、重要な話はほとんどカットされていなかったので、ドラマにすんなりと入り込めました。足利高氏真田広之)が闘犬に振り回されたり、京へ入り後醍醐天皇片岡孝夫)に傾倒したり、正中の変に巻き込まれて詮議されたりなどのくだりがコンパクトにまとまっていて分かりやすかった。今思えば、第1部はこの時代に活躍する人の「自己紹介」って感じだった気がするな。そういう意味で、第1部は『太平記』を全く知らない人でも、とっつきやすい内容になっているのではないでしょうか。

ちなみに、第1部では新田"ショーケン"義貞の存在は丸ごとカットされている。本編では出番はそんなに多くなかったからカットされても仕方がないとはいえ、ちょっとかわいそう。



本編

印象としては、総集編とそう変わらなかった。一色右馬介大地康雄)の生い立ちとか、淀の津で高氏と楠木正季赤井英和)が実は出会っていたとか、奥州で反乱が起こっていたとか、ちょこちょこ細かいところで総集編との違いは感じたけど。
ただ、第5話での、評定が終わった後長崎円喜フランキー堺)が息子の長崎高資西岡徳馬)を打ち据える場面が総集編に入ってなかったんだけど、これは入れてほしかったなー。その場面で、円喜は彼なりの信念を持っているのが明確に分かったんだよね。総集編だと円喜はあくまでも「悪役」で、これはこれで魅力的なんだけど、その場面があるのとないのとでは、彼に対する見方がかなり変わってくる。総集編って切りどころが難しいんだな、と思いました。