村上元三 『源義経』(2)

源義経〈2〉 (人物文庫)

源義経〈2〉 (人物文庫)

大河ドラマ義経』の裏原作、『源義経』の2巻目。奥州で日々を過ごしていた義経らが、頼朝のもとに馳せ参じて、宇治川の戦いが終わるまでを扱っています。断続的に読んでいたので、細かいところはあまり覚えていなかったりするのですが…。
この本のなかから『義経』に取り入れられているエピソードは、以下の通り。

前半の蝦夷・赤路具一族との戦いが面白かった。赤路具一族は奥州藤原氏の台頭で領地を追われ、しばしば藤原氏と戦っている、という設定。大河ドラマ炎立つ』では、藤原氏は「安倍の血を引く」ということを強調していたので、奥州藤原氏対赤路具一族、という構図は私にとって新鮮でした。実際は、藤原氏は自分たちのことをどういう風に考えていたんだろう。

びっくりしたのが、富士川の戦いの章の次の章がいきなり宇治川の戦いになっていること。あのー、何か色々すっ飛ばしている気が…。あと、主人公だけでなく、郎党までも完璧人間になりつつあるのはちょっときついものがある。

*1:原作では兄と共に

*2:原作では義経の妻となる

*3:義経』ではしのぶは忠信のセリフで処理されちゃいましたが

*4:原作では静はここで都に戻る