『華岡青洲の妻』第4回 「悲しみをのりこえて」

相変わらず内面描写に力を入れていて好感が持てます。私的ポイントは於継(田中好子)の心理の変化。中盤で加恵(和久井映見)の娘・小弁(村崎真彩)が溺死し、於継は、以前に自分の娘を亡くしたこともあって、加恵を心の底からいたわる。ここで初めて嫁と姑の心がかよったと思いきや、加恵が再び麻酔薬の実験に関わることを知った於継は、加恵のために織っていた反物を燃やしてしまう。娘を失ったつらさは共有できても、心のどこかで加恵のことを下に見ていたのと、雲平(谷原章介)を加恵にとられてしまう悔しさから、こんな行動に走ってしまったのだろうか。一方、加恵は「もうわだかまりはない」と言っていた。だから、加恵が実験中に於継に手を差し伸べたシーンは、二人の心がすれ違っていたこともあって、於継は加恵の手を握らないのでは、とドキドキしました。
加恵が二度目の実験で失明したのはショックでした。一回目に強い薬を飲んだせいで目に支障はきたしてたみたいだけど、それでも日常生活は問題なく過ごせていたし。きっと、二度目の実験に挑まなければ失明することはなかったんだろうね。