第40話 「平助の旅立ち」

前回、岩倉さんに「胡散臭い」と言われた伊東甲子太郎ですが、今回はその持ち前の胡散臭さ大爆発! 永倉に「あなたは策を弄しすぎる」と言われてもへこたれず、永倉・斎藤の目の前で首を掻っ切る真似をする始末(あくまでも「真似」)。さらに、近藤・土方に対し、「形だけの分離」をするために新たに御陵衛士結成を提案し、局中法度違反であるはずの、隊から離れることを強引に認めさせる。伊東は確かに新選組においては機を見るに敏であるし、はったりをかますような胆力もある。でも、いかんせん自分のことしか考えていないようでは、そのうち自分で自分の首を絞めるかも…と思わせるのに十分な話だったと思います。
平助は八番組組長にまで上り詰めたのに、いまだに伊東に軽んじられているのは哀れだなー。以前平助は「私にはこの人のためなら死ねるという人が二人いる」と言っていたけれど、伊東のどこら辺にひかれているのかな。
そういえば、今まで平助が沖田のことをどう思っているか、また沖田が平助に対してどういう態度で接しているのか、という描写はあっても、この二人が互いの本心をぶつけ合うことはなかったよね。もし、屯所が八木家にあったときにこういう話をしていたら、話にひでが絡んできそうで収拾がつかなかったかもしれない。でも、歳月と日々の経験のせいか、実際は必要以上にお互いを攻めなかった。二人とも大人になったなーと思いました。