第40回 「血の涙」

前回に引き続き、サブタイトルの中に「涙」が。またかい。

前回見ていて、あの流れでなんであんな内容の腰越状を書いたのかさっぱり分からなかったのですが、今回は鎌倉方の動きが良く分からない。

  • 政子(北条政子)が「鎌倉は源氏だけのものにさせない」と言ったのは、かっこいい悪女でほれぼれした。でも、なんのために大姫話を持ち出したんだろう。大姫を出汁にするなんて、ひどい母親…。
  • 義経に対しての愛情は持っているものの、公の場では情に流されるわけにはいかない」というスタンスの頼朝(中井貴一)。しかし、それをなんではっきりと義経滝沢秀明)に言わないんだろう。その辺りの説明がないので、頼朝に対して感情移入しきれない。*1

そんなわけで、鎌倉方の不条理さ、子どものような思考回路に翻弄される義経を応援したくなりました。んー、でもそんな判官びいきってありなのかと。こういう展開って、頼朝ファン・義経ファンは納得できるのだろうか、と思いました。

上で色々書いたけど、演出が落ち着いていたせいか、見ている間はあまり粗は気にならなかった。今回演出した一木正恵Dって、私が好きな「飛べ屋島へ」の回*2の演出をした人なんだよね。また登板しないかなー。
あと、またもや回想シーンが出てきたけど、必要最低限しかなくてうんざりはしなかった。それにしても、頼朝の脳裏にある義経があんなに嬉しそうにしているとは。義経はいつも無表情だなーって思ってたので、ちょっとびっくりしました。


追記

公式HPの財前直見のインタビューから

頼朝から『お前は口を出すな』と言われることもたびたび。でも、次の日にはもう仲直りしている。この2人ならではの“私情をはさみつつの政治”というのも面白いですね。

いまは“頼朝・命”の政子だけれど、頼朝の死後は鎌倉の政治を誰に託すのか。

“頼朝・命”だったんだ! もう愛情は冷めているかと思ってた…。

*1:関係ないけど、「読まねば良かった……」と言って涙を流すところは笑ってしまった。あそこは今回のような落ち着いた演出でなかったら、かなりマヌケなシーンになっていたと思う。

*2:id:Mariner-S:20050807#p1参照