『源義経』総集編(後編)

NHK大河ドラマ総集編 源義経 2枚組 [DVD]

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後編は、第37回「暗雲」〜 最終回「雲のゆくえ」まで。


あらすじ

 腰越の地から、源義経尾上菊之助)は源頼朝芥川比呂志)に書状を送った。だが、頼朝からの返事は遂に来なかった。それどころか、頼朝は土佐坊昌俊田崎潤)に命じて義経を襲わせた。兄と争うつもりのない義経は、郎党を連れて西国へ逃れようとするが、暴風雨にあい、離散してしまう。
 その後も、吉野山で静(藤純子)とはぐれたり、郎党が次々に討たれてしまったりと苦難の日が続いた。都にももはやいられなくなってしまい、義経らは平泉へ向かうことを決意する。
 途中、安宅の関では富樫泰家(大友柳太朗)に見咎められた。山伏に身をやつしているのが義経らではないかと疑った富樫は、勧進帳を読むよう強要する。武蔵坊弁慶緒形拳)は偽の勧進帳を読み上げ、さらに義経を打ち据える。富樫は打たれているのが義経だと分かりつつ、一行を見逃す。
 平泉にたどり着いた義経らは、藤原秀衡滝沢修)にかくまわれた。秀衡は頼朝と戦をする覚悟を決める。だが、義経らが平泉についてから1年もたたないうちに秀衡は病を得た。秀衡は行く末を義経に託し、死去する。
 秀衡の嫡子・泰衡(片山明彦)は、日ごろから義経を危険で自分の地位を脅かす厄介な客とみなしていた。秀衡の死後、泰衡は衣川の館にいる義経らを襲った。ここを死に場所と心得た義経らは泰衡の手勢を相手に奮戦する。やがて郎党は次々に倒れ、義経もまた持仏堂入り火を放った。
 義経の死を知った頼朝は北へ進撃を開始した。泰衡は一旦は落ち延びたものの、家臣の手によって殺害される。ここに奥州藤原氏は滅亡した。
 平泉の館跡にたたずむ頼朝。彼はいったいどのような思いで平泉を眺めていたのであろうか。(完)

感想

一言で言うと、「初めて創作物の源義経が好きになれた」かな。初めてTVで義経を見たのがもう10年前にやっていた『人形劇 平家物語』という番組だったんだけど、その時から義経が苦手で*1大河ドラマ炎立つ』の義経は、「平泉へ来るな!」って感じだったし*2。『源義経』の義経も話の筋はお決まり通りで正直好みではなかったんだけど、最後はぐっとくるものがありました。何が良かったかっていうと、ナレーション。「さあ感動してください」といわんばかりの仰々しい語りではなく、淡々と状況を説明したのが良かったお陰で、画面に集中して見ることが出来ました。最後に「なぜ義経が時代を越えて語り継がれるのか」なんて語りがあったんだけど、語り口にぐっと来るものがあって、思わずメモってしまった。
衣川での最期は鬼気迫るものがありました。もう体当たりで館を壊すは、桶をぶん投げるは、すごいすごい。郎党の誰かが泰衡の手勢にめった刺しされるところなんか怖かったよ。みなさんなかなか事切れないんだけどね(笑)。カメラワークも良かった。郎党の一人が目に矢を射られたとたん画面が白黒反転したり、郎党の目線から敵に向かってなりふり構わず刀を振り回したりと、前回も書いたと思うけど(id:Mariner-S:20050627#p3)、ドキュメンタリー番組を見ている気分になりました。

総集編で時間も短かったけど楽しめました。次は何を借りようかな。

*1:義経って辛気臭いなーて思ってました

*2:あれは狙っていたんだったらそれでいいんだけど