第21回 「いざ出陣」

ここ最近、一つの回におけるシーンの数が減り、かつ無駄だと思えるエピソードも減ってきたので、見応えを感じる箇所が多くなってきた。あと義経主従の話より、その周辺のほうが面白いなあ。例えば梶原景時中尾彬)の切れ者ぶりや、彼の台頭に焦る北条時政小林稔侍)とか。もっと平家や東国武士団や義仲側の描写を増やせ〜。って、それじゃ本末転倒か。どうも義経主従のはしゃぎっぷりはオーバーリアクション過ぎて鎌倉から浮いているように見えるのだけれども、それは演出としては狙ってやっているのだろうか。

義経滝沢秀明)と頼朝(中井貴一)の「情と理」論によって互いの立場を判りやすく説明していたのは面白かった。ただ、義経が思う国家観が今まであやふやに描かれていたので、義経の説く情にあまり魅力を感じなかったのが残念だけど。この先も情と理の話は色んなところで出てくるんだろうな。どうか「情=善」「理=悪」という単純な図式にならないよう、祈るばかり。