最終回 「愛しき友よ」(暫定版)

なんというか…、今は無我夢中で読みふけった長編小説を読み終えた気分です。放送終了後しばらくは全身の力が抜けて虚脱状態になりました。今も理性が吹っ飛んでいます。はっきり言って、今日は何もしたくないです。
放送後1日経とうとしているのに、自分の中で『新選組!』最終回をまだ相対化できないでいます。時間がたって落ち着いたら、まとまった感想を書こうかと思います。

追伸:14時の時点で、注目キーワードランキング、「新選組!」が5位だ〜(他にも、「新撰組」が8位、「新選組」が14位、「近藤勇」が17位、「新撰組!」が48位、おっと、「捨助」が29位(笑)。)! この1年間脚本とか主役とか設定とかでたたかれてきましたが、多くの人に愛され、語り継がれてきた『新選組!』は本当に幸せものです。

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上の文を書いて半日ほどたったのですが、落ち着くどころかかえって気持ちが高ぶってしまいました。思えば、土曜から土スタやスマステを見てそわそわしだし、日曜は本放送を見て虚脱状態に陥り、そして今日も録画分を見たりスマスマを見たりと、まるで文化祭真っ最中のような気分。こんなんで落ち着くほうが無理です。というか無理。しかも、1回目はすがすがしい感じで見終わったのに、2回目に見た後は泣いてしまったりと、もう自分でも分けわかんない。こんなことを続けていたら本当に生活に支障をきたしてしまうので、一区切りつけるためにも感想を書こうかと思います。

以前スタジオパークで観覧したときに(id:Mariner-S:20041010#p1より)近藤勇の立ち振る舞いを見てラストはきっと清々しく終わるんだろうな、という予感はしていました。で、実際放送を見て確かに気持ちは晴れ晴れとしたものだった。けど、今までのどの回にもないこの引きずり感はなんなんだろう、とこの1日ずっと考えていました。
振り返ってみれば、史実として考えたらありえない設定があっただろうし、緻密に人物描写をするがゆえに逆に粗が目立ったり、正直言って演技がうまくない人がいたり、方言が上手に操れていない人だっていただろうし、何より、従来の大河が王朝絵巻物のようにスケールが大きかったのに対して、この大河は小さな箱の中で躍っているように見えて小粒感は否めなかった。
でも、そんなことが全てどーでも良くなるぐらいあまりにも人物が生き生きとしていた。近藤勇土方歳三といったそこらへんのしがない兄ちゃんが、私たちと同じような感情の揺れを見せ、私たちと同じようなものを食べて寝る。年が若いがゆえに、毎日毎日を懸命に生きている。実に等身大な登場人物たちである。人と人との係わり合いやぶつかり合いの表現を「ドラマ」と呼ぶのなら、そういう意味でこのドラマはすばらしい出来だと思う。
後、この大河ドラマはドラマを見る楽しさというのを改めて教えてくれました。史実での展開を知りつつ来週の内容にハラハラし、放送を見終わってもついつい録画分を巻き戻し、1年間があっという間に思う一方で1週間が待ち遠しく思える。人によって面白いドラマの基準が何であるかは違うと思いますが、自分としてはこういうドラマを待っていました。
このドラマはいわゆる名作だとか傑作だとは言い難い。けれど、こんなに多くの人に愛されるドラマはそうはない。そんなドラマを1年間見てきて本当によかったと思っています。

って、全然最終回の内容に触れてないや。続きは1日後の日付に書きます。