第42回 「龍馬暗殺」*2

うーん、前の日の土スタでわざわざ龍馬暗殺の特集を組んでたので、龍馬殺しの犯人は誰だろう、と期待していたのに、OPの段階で「見廻組隊士」だけがクレジットされていたので、誰が実行犯か半分見当がついてしまったのが残念だった(もし薩摩藩実行説を採用するなら、「薩摩藩士」もクレジットがついてもいいはず)。でも、見廻組が近江屋に踏み込むのに時間がかかったので、もしかしてほかの人が龍馬を殺すのでは、と少しはらはらしました。
龍馬が斬られる前に中岡とした皮談義、そして「わしはこんな馬鹿話ばかりして、一生を繰り返すぜよ」にはしんみりとさせられました。ああ、龍馬は本当はこんな意味のない会話をずっとしたがってたんじゃないかって。龍馬は傍から見たら馬鹿としか思えないような話をいつもしてきたけど、それはすべて国事がらみだった気がする。やっと国事とかかわりのない馬鹿話をしていた時に斬られたのは無念だっただろう。
沖田が周平を鍛えているときに島田が言った「大政奉還したのにこんなことをしてていいんですかぁ?」が、新選組のすべてを表しているような気がして面白かった。世の中がひっくり返ったというのに、このドラマの新選組隊士はよく言えばのんびり、悪く言えば思考停止しているよね。
このところ『新選組!』は「誰かの命を救おうとして、結局失敗する」というのがパターン化しているような気がする(山南しかり、河合しかり、武田しかり、そして龍馬しかり)。物語自体は盛り上がるからいいけど、失敗した、という結果だけ見ると、新選組の人たちが命を救おうとする行為にむなしさを感じてしまう…。